看護部長インタビュー

まずは一歩を踏み出して。看護マインドがあれば必ず道は開けます。

社会福祉法人恩賜財団済生会 済生会広島病院   看護部長   藤坂貴美子さん

3県にわたっていろいろな医療機関を経験されていますが、新任地へ転勤する時のお気持ちはいかがでしたか?

転勤のたびにドキドキハラハラでした。私、もともと対人関係を作るのが苦手なんですよ。小学校の頃は、春が好きじゃなかったですね。新しい人間関係の中で生活しないといけないプレッシャー。でも、看護師としての夢がありますからね。自分のしたい看護をここではどのようにやっていこうか、と。「転勤が私を大きくしてくれた。」と、この歳になったから思えます。

看護管理者として転機になった出来事はありますか?

一番びっくりしたのは、ずっと内科系だった私が33歳で初めて看護師長になり、手術室に配属になった時。手術台から患者さんの足が落ちるという事故があったんです。手術中だから骨折につながるような事例です。その時私は、手術の手の字もわからないような状態でしたが、主治医が「おまえは今起きたことがどういうことかわからん状態だろうけど、責任はあんたが取るんだぞ。」と言われました。そのときには「責任を取る」ということがわかりませんでしたが、半年ぐらい経って師長の仕事に慣れてきた頃から、分かってきました。それからずっと管理職をしているわけですが、「何があっても責任は自分が取る。」という姿勢をその時に教えられました。ありがたかったですね。

それから看護師として様々な責任ある仕事をされてきたんですね。

副看護部長という役職で国立療養所への異動がありました。思わぬ辞令で戸惑いはありましたが、とにかく頑張ろうと着任しました。

当時は、私の中にとまどいや不安がありましたが、そこをしっかりとみつめて、副看護部長とか、白衣とか、そういうものは無しで裸の自分で行こうと決めた時から、患者さんからの受け入れられ方が変わったような気がします。自治会長さんに意見を求められた時も「非常に失礼な意見になるかもしれませんが」と素直に、自分をさらけ出して答えました。「あんたみたいに、嫌われるのが分かっていながらも意見を言う人は初めてだ。」と言われましたね。印象に残っています。

その時から患者さんがきちんと向き合ってくださるようになって、副看護部長としての発言も素直に受け取っていただけるようになりました。人間としての自分がここに存在して、それを受け入れてもらって初めて看護行為をさせてもらえる。すごく鍛えられたし、素晴らしい出会いがありました。

この経験は、転勤のたびに役立ちました。なるべく「素」の自分でいようと意識づけて。どんなに立派なことを言っても、私自身を受け入れてもらわないと人と人とのつながりは広がっていかない。それを実感しました。

管理職の道を目指そうという看護師さんも多いと思いますが。

私はどちらかというと、教育者のように論理的に話すことは苦手ですが、部下がいつのまにか楽しく働いてくれるようになるというのは、幸せなことにどの施設でも経験させてもらっています。私はこれまで「あなたたち、患者さんがいないんじゃないの?物事を看護師中心で考えてない?」という言葉を繰り返し使ってきたのですが、看護師たちがその言葉の意味を実感して、「そのことが今わかりました。」と言ってくれる時が、管理者として本当に嬉しい瞬間ですね。

また、何年か看護師をしていると目標を見失って辞めたいと思う時期があるんです。そんな看護師がいたら私はすぐ、師長と一緒に面接をして「あなたがとても必要だし、期待しているんですよ。」ということをきちんと具体的に伝えます。それで何人も離職を考え直してくれました。自分が変われる新しい夢が持てれば、みんな続けていきたいんじゃないでしょうか。

看護師をしながらの出産、子育てはやはり大変ですか?

仕事を続けてきて私自身一番きつかったのは子どもとの事です。そのため、若い看護師たちには少しでも安心して仕事をしてもらえる環境を作りたいという気持ちはずっとありますね。当院にも短時間勤務制度や院内保育室などの制度がありますから、うまくやっていく方法が必ずみつかります。夜勤ができないことを申し訳なく思う人が多いのですが、いつも「今度あなたが先輩の立場になった時に、後輩たちの替わりにしてあげたらいいのよ。」と言っています。みんな経験者ですから、お互いを思いやることができるんです。

復帰したい、新しく勉強したいと思っている方にメッセージをお願いします。

とにかく臨床に戻ってみることでしょう。「医学が進歩しているから、ついていけないんじゃないか。」とか、たぶん沢山の看護師たちが家庭で悩んでいるのでしょうね。患者さんのために役立ちたいという“看護マインド”があれば自然に勉強もしますし、技術も磨いていくんです。そして看護師はみんな看護マインドを持っている仲間ですから、皆さんを待っています。働きたいけど悩んでいる人と、一人一人お話したいぐらい。私達ももっと看護師の素晴らしさをPRしないといけませんね。看護師になりたかった時の気持ちを思い出して、勇気をもってドアをノックしてください。

<看護師のやりがいって?>

阪神淡路大震災の時、とにかく行かなければと、ボランティア派遣で神戸へ。小さな子を抱えて、ご主人を亡くしたお母さんとただただお話をし、二人で一緒に泣きました。人の命を救って、救った命に寄り添って、その人生を輝くものにできる。看護師っていい仕事ですね。

取材病院について

保健、医療、福祉。総合力の済生会広島病院

「利益優先ではなく、弱い立場の人のために」という医療の原点ともいうべき精神が息づいている済生会広島病院。同じ敷地内にある福祉、保健関連の施設と併せて、総合的な医療サービスを受けることができる。施設間で情報を共有できることが利用者の安心につながっている。「高齢者施設での看護がしてみたい。」「在宅医療に興味がある。」といった希望に添うこともでき、働き方の幅が広がる。

資格取得、スキルアップでキャリアを磨く

済生会広島病院では、本人の希望と仕事ぶりや人間性を考慮して、資格取得をバックアップしている。認定看護師取得に向けての長期研修は、授業料、宿泊費等の費用を病院が負担し、6か月間、大学院へ通うことが可能な為、安心して勉強することができる。看護師全体の資質向上のため、資格取得や研修への参加を推奨している。


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